Astrogationが最高だった話がしたい

 NANA MIZUKI LIVE EXPRESS 2019 全12公演が9月15日千葉ZOZOマリンスタジアムをもって千秋楽を迎えた。
 もう語彙力ゼロの感想だが、最高だった。最高としか言いようがなかった。あまり気軽に使う言葉ではないし、使うと逆に重みが軽減してしまうような気もしないでもないが控えめに言って神。
 
 今回の夏ツアー、前回ISLANDで初日に行かなかったがために企画曲の恋想花火を聞き逃したどころか本編ラストでFEARLESS HEROを歌うというイベント(?)が発生したという教訓を生かし、初日が比較的キャパが大きめの会場だったためDelivery 01兵庫ワールド記念ホールから参加した。
 初日からこのライブはやばいなとビシビシ感じた。個人的にライブにおける水樹奈々の楽曲に何を求めるのかと問われれば間違いなく、『かっこよさ』を求める身としては非常に刺さるセットリストだった。平均して3時間前後のライブという時間において、今回、その『かっこいい』曲の使い方が絶妙だった。オープニング、ブリッジムービー明けでここぞというところに直近の曲を叩きつけ、他のブロックでは懐かしい曲や明るい曲を織り交ぜていたため緩急の付け方がバチバチに刺さった。個人的にはどこのタイミングから奈々さんを好きになった人も楽しめるセトリだったのではないかと思う。
 
 そんな中で話したい。Astrogationを。

 Astrogationといえば、2008年にSTARCAMP EPのシングルに収録されているため収録曲は全てAサイド扱いなものの、MVが制作され実質的な表題曲の立ち位置の曲である。COSMIC LOVEもあるが。めっちゃかわいいよね。コスラブ大好き。
 シングル発売直後のFIGHTERではオープニング曲として代々木第一体育館を2日間フライイングしながら登場するという鮮烈な印象を残し、FEVERでは本編ラストで明るい曲としては珍しく涙ながらに歌唱をする奈々さんの姿があり、ACADEMYツアー、GAMESでの日替わり曲、GRACEでのオーケストラアレンジ、JOURNEYでも再びの日替わり曲を経て初の東京ドーム公演ではアンコールでの披露、その後もCIRCUSでアンコール曲、二度目の東京ドームとなるGALAXYではライブタイトルからして満を持しての本編ラストを飾る。まだまだ快進撃は止まらない。出雲大社御奉納公演月花之宴でもアンコール曲として歌われ、ISLANDの熊本公演では野外ならではの花火が盛大に打ちあがった。
 もう奈々さんAstrogation大好きだなというのがめちゃくちゃに伝わってくる。
 
 突然の自分語りで申し訳ないが、2009年のLIVE DIAMONDからライブに参加しているもののまあまあ抜けがある身としては奈々さんのライブでAstrogationに出会えたのは実はCASTLEであった。初の東京ドーム、アンコールで不安定なお立ち台(?)がどんどん上がる中で歌う奈々さん。大変盛り上がったし、ぜひ聞きたい曲だったので嬉しかった。その後CIRCUSを経てGALAXYのライブが決まったときにはこれはもう!!!!!Astrogationでしょう!!!!!!!!!と全ファンの期待を背負って歌われた東京ドームで本編ラストを飾るAstrogation。ここで何というか、ひとつの完結を迎えてしまった感があった。語弊があるかもしれないが、それまでにもAstrogationはぶっちゃけ曲の中でも待遇が良い方だと思う。シングル表題曲だということを除いても、割とめちゃめちゃ歌われてる。そのため、GALAXYで区切りがついたなと感じていた。だがその後も引き続き歌われるAstrogation。まあ奈々さん好きなんだ~~ぐらいのテンションでライブに組み込まれるごとに浅めな感想を抱いていた。
 今回EXPRESSの初日でAstrogationのイントロが流れてきた時、正直普通に笑っていた。この笑いというのはマイナスな意味ではなく、そうかそうか、奈々さん本当に好きなんだな~~~~みたいな笑いと、知り合いにAstrogationが大好きな方がいるためよかったね~~~~みたいな笑いである。
 そしてまあ前回の記事にも書いたが、EXPRESS初日に参加した際にAstrogationが流れてきたリアクションとしては笑いと、あとはここでこれまでライブで何回も歌われ映像化も何度もしているAstrogation歌うのであればACROSSでもよくないか……?というACROSSガチ勢。
 だが、千秋楽。そんな感想を抱いていた自分をぶん殴った。
 
 話題にもなっているが、Astrogationのラスサビで花火が上がった。その後のAbemaTVのニュースで知ったがその数何と300発。すごい。すごすぎる。規模がでかい。ナナミズキ。
 まず最初に記憶から呼び起こされたのは、2012年 LIVE UNION(当時はQVCマリンスタジアムという名称だった)で千秋楽、同じ会場で打ちあがった花火である。楽曲は星空と月と花火の下だ。しっとりと歌い上げる奈々さんの歌声に合わせ上がる花火は、夜空に大輪の花を咲かせていた。会場の上空を覆うようにして開くその火花はとにかく圧巻の一言だった。そして次に2016年 LIVE PARK 阪神甲子園球場で打ちあがった花火だ。こちらもUNION同様にアンコール、楽曲は恋想花火。曲のタイトルに花火と入っている時点で花火は打ち上がるだろうと予想をしつつも、当日本編ラスト曲に入る前から記録的な集中豪雨に見舞われ、会場にいた身としてもこれは全く花火の気配ないわ……と諦めていたが、もうこうなってくると天気の子水樹奈々。天候すら味方につけてアンコールが始まった直後はめちゃくちゃに降っていた雨が、恋想花火前のMCから止み始め、曲中ではほぼ小雨、そして打ち上げた。阪神甲子園球場の上空に花火を。レインコートを羽織ったものの髪も顔も濡れてぐちゃぐちゃの状況の中、もう沁みすぎてしんどかった。あと帰りはいろんな意味でしんどかったし、買った奈々さん特集のデイリースポーツ紙はぐしゃぐしゃであった。めっちゃ乾かした。そんな記憶にも記録にも残る花火のあと、EXPRESSではどんな花火が上がるのであろうと、始まる前は予測を立てていたが、前述の通りセトリがよすぎてライブが始まったら冷静な判断力はなくなり、どこで花火が上がろうといいよもう全然!!!!おk!!!!!!!!!!みたいなテンションになっていた。
 
 表現が正しいか分からないが、ほとんど不意打ちを食らったようだった。ISLANDの熊本の花火は当日参加した方のツイッター情報でも盛り上がっていたし、メイキングでも収録されていた通り本当に素晴らしかった。ダブルアンコールとして申し分がない。行けた方も今回の花火はその時の感情が呼び起されていたであろうし、行けなかった身としてはその時熊本に行けなかった、うっわそんなAstrogationで花火上がるんだ行きたかったんですけど!?!?!?という無念を救済されたような気持だった。そしてその花火は、2012年 LIVE UNIONで星空と月と花火の下でしっとりとした中で花火とは異なり、曲の一番盛り上がるその瞬間に打ち上げられたのだ。もう感情がハジけてしょうがない。ZOZOマリンスタジアムの円形から見上げる花火は、視界いっぱいに広がり、夜空を明るく照らす。上がる歓声と熱量、その全てが一体になった瞬間。最高すぎる。語彙力をくれ。言い値で買う。あの感動には最高とか、素晴らしいとか、ありふれた言葉ではない言葉で形容したいのに他に何と言っていいのか分からない。それぐらい最高で素晴らしくて、この夏の一番の思い出になった。最高。語彙力。
 
 こんな素晴らしい景色を見せてくれた中で、本編ラストにサーチライトが歌われて携帯のライトをかざしながら延々と泣き続けてハンカチで拭いながら手拍子もして勝手に大忙しになったわけだが、何というかEXPRESS、充実感がものすごすぎて今喪失感がない。もしかしたらあとから来るのかもしれない。
 2009年 LIVE DIAMONDから奈々さんのライブに参加してきて、抜群に楽しかった。参加したライブは軒並み全部楽しかったんだが、何かもう頭ひとつ抜きん出ているEXPRESS。ありがとうEXPRESS。この喪失感のなさは、アルバムの発売、ナナラボの収録、次のツアーの発表、Beautifl再演と、終わってしまったがまだまだこの先楽しみがあるということも大きな要因であろう。とりあえずあの、本当、EXPRESSの円盤めっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっちゃ楽しみにしてますね!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!奈々さん!!!!!!!!!!!!!!一生大好き!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!(語彙力)